【開催レポート】2021/6/18 「時代の変化に適応するには?」~変わる、風の時代~(中編)

更新日:2021年8月16日

自分に何ができるのか?向いているのか?



青山:では続きまして。『会社員ですが、今の仕事では満たされないし、業務量も負担が大きく転職を考えています。しかし、自分が何に向いているのか、何ができるのかが分からず行き詰っています。』これすごく悩んでる方いらっしゃると思うんですけど、これについてのアドバイス、美保さんだったらなんとお答えされますか?



赤坂:めちゃくちゃ業務量が多いという理由以外も、結構あると思うんです。



青山:確かに!



赤坂:『この職場でいいんだろうか?』とずっとモヤモヤしながらも、特に不自由はないので転職まではいかないという人は、「子連れMBA」の中でも6~7割くらいはいる感じです。このモヤモヤは、一度完璧な答えが見つかると一生幸せになれるようなものではなく、一生付き合っていくものなのだと思います。モヤモヤをバネに次のステップに、そしてまた成長すればどこかでモヤモヤにぶち当たり、それを解消しながら成長していくのだと思います。


この現時点でのモヤモヤを解消し、前進できるようになると、水を得た魚のように生き生きしだす人が本当にたくさんいることを「子連れMBA 」で見てきました。


この経験やノウハウをもとにした『ライフシフトチャレンジ』という短期プログラムを今年から開始しています。自分は本当は何をしたいのか、どうなりたいのかなど、仲間と一緒に、徹底的に自分自身を掘り下げる3か月のプログラムです。案外、自分自身の気持ちを外からの殻で覆っている人が多く、それに気づいてセッション中は泣き出す人がいるくらい濃厚なプログラムですが、3ヶ月でモヤモヤを一気に解消したい方にはおすすめです。


でもこのプログラムを活用しなくとも、多くの方はさっきお話ししたみたいに、まずは言語化してみる、また自分で書いてみたらどうでしょうか。また、知り合いなどに『こういうことで困ってるんだけど』と相談してみる。できれば、私達の相互メンタリングのように、相手に『それはどうして?』って聞いてもらうだけでも、モヤモヤの理由が明らかになるケースも相当多いです。


相談する仲間がいない場合は、ひとりでもなにか経験してみること。例えば、とりあえず転職の求人をみて、これ興味あり・なしとか選別するだけでも自分自身の思考って見えてくると思うので、いろいろな経験してみると良いと思います。



青山:ありがとうございます。言語化するとかすごく大事ですよね。ちなみに私がこのご質問を見て思ったことが、転職を考えていますっていきなり転職をしなくても、私もそうなんですけれども、パラレルキャリアって形で本業と別でなにか始めてみる、それに報酬が発生するしない関係なく仕事をしながら別のことにチャンレンジしてみるっていうのもありかなとは考えていました。真理子さんはこちらなんてアドバイスされますか?



猪熊:今の仕事で満たされてないってわかっているっていうことは、私はすごい大きなヒントだと思うんです。



青山:なるほどなるほど。



猪熊:自分のやりがいが今の仕事の中にないってわかっているってことは、逆に1つわかっていることがあるんだと思っていて、私も子供を妊娠して出産して今子育て中ですけど、『なんのために働くのか』ってすごい問われるなって思っています。


妊娠した時とか出産した直後ぐらいまでは、なるべく今まで通り働きたい、いろんな人の力とかサポートを借りて今まで通り働きたいって思ったんですけど、生まれた後にやっぱり子供はすごく可愛いし、毎日成長していくし、今の時期くらいしかこんなにべったりいっしょにいてくれることも今しかなくて巣立って行っちゃうので、もしかして仕事をするよりも四六時中子供を見てた方がいいのかなって思ってきたときとかもあって。


そうすると本当に『なんのために働くのか』ってもう1回考えるようになるんですね。それってお金のためなのか、自分の成長のためなのか、やりがいのためなのか、家族のためなのかとか、何で自分が働きたいのかをやっぱりすごく女性っていろんなシーンでお子さんがいてもいなくても問われることが多いと思いますし、こうやって転職を考える機会にも問われるので、あえて「なんのために働くのか」って一個考えてみるっていうのはいいかなと思いました。


もう一個は、私の著書の「私らしさの作り方」の中にも書いてあるんですけど、will、can、mustの3つの方法で、今の自分らしい仕事について考えるっていうやり方があります。


willって自分のやりたいこととかやりがい、canは自分ができることとかスキルとか経験とか人脈、逆に言うと出来ないことっていうのも明らかにあると思うんですけど、mustっていうのが他者、会社からどんな期待とか役割を任せられているかっていうことなんですね。


この方のご相談の場合って、多分canとmustはあるんですよ。


出来ることがたくさんあるのですごく業務量が多くなってて、会社からも期待されてるからどんどん業務負荷が大きくなっていっているんだけど、多分自分のwillがその仕事の中にないっていうことが明らかになっているので、1回今自分ができることと自分が何を期待されているかっていうことを、さっき美保さんが言ったみたいに言語化してちゃんと置いておくのは大事なんです。


一方で今の仕事に捉われず考えたときに、どんな仕事だったら自分はやりがいを感じられるんだろうとか、例えば今の仕事に就く前は自分はどんな仕事がしたかったのかとか、ちっちゃいころから持ってる情熱とか夢をもう一回振り返ってみてもいいし、最近だとハローワークや民間のサービスなどでもキャリアコンサルティングとか受けることができますし。



青山:へぇ~そうなんですね。



猪熊:厚生労働省が今在職中の人にキャリコンを受けてもらうっていうのを推奨している事業があって、無料で受けれるのがあったりとか、民間でも金井芽衣ちゃんっていう友人の女性起業家の子が、『ポジウィル』っていうサービスをやっているんですけど、そこのキャリア面談、キャリアコンサルティングをしてくれるっていう民間のサービスもたくさんできています。


自分の中で考えてみたりとか、will、can、mustっていうフレームに当てはめて考えてみたり、美保さんがさっきおっしゃった利害関係がある方でも無い方でもいろんな方に、自分って何が向いてるのか客観的に情報・材料をもらったうえで、それを情報分析していく時にやっぱり自分だけだと難しいなって考えると、そういうプロの手を借りるとか、こういうイベントとかセミナーに参加してみるとか、ワークショップに参加してみるっていうのもおすすめかなと思いました。



青山:ありがとうございます。真理子さんの本はめっちゃおすすめです!私もwill、can、mustのフレームワークは時々自分でやったりします。



猪熊:そうですね。1回じゃなくて何回か自分の転機に合わせてやってみるとどんどん変わっていくのでいいと思います。



赤坂:willとか案外抜けがちですよね。



青山:わかる~!!



猪熊:優しい女性になればなるほど、canとmustばっかりで仕事しちゃうんですよ。自分のことを置いておいて、他者に奉仕するって気持ちにが強いから。優しい気持ちを持っているってひとつの自分らしさで強みなんですけど、それを把握したうえで、でもその期待とか誰かから何かを求められているとか一旦置いといた時に、自分がまっさらな気持ちで何だったら情熱を傾けられるか、どんなことがやりたいのか、やりがい感じられるのかっていうのを時々振り返らないと苦しくなっちゃうのかなという風に思います。



青山:ありがとうございます。ちょっとだけ私の経験談をお話させて頂くと、このwillのところは真理子さんにアドバイスしてもらって、canのできることを増やしていこうってことで一般社団法人at will workの事務局からスタートしたんです。


そこからいろんな事務局をさせて頂いて、やりたいことでひとつ気付いたのが、私って逆にやりたいことないんだって気付いたんです。だからこそのやりたいことって、仕事をする上で大切なのって、私って良くも悪くもなんでもできること、これって自分が何でもできるって意味じゃないんですけれど、得意とか専門性が逆に際立ちにくいというところが自分の中でネックだったんですけれども、いやいやそれを自分の強みにしたらいいんだと思ったんです。


自分が仕事をする上でのやりがいって、結構何をしたいのかってことよりも誰と仕事をするのかってことの重きが大きいことに気づいて、今やりがいを持って仕事できているかなって感じています。真理子さんありがとうございます。



猪熊:ありがとうございます。




仕事とプライベートの両立

青山:では続きまして、『仕事とプライベートの両立ってどうされてますか?』お二人ともお子さんいらっしゃるんですけれども。二つ目の質問も続けてさせて頂きたいんですけれども、『新しい時代、今後挑戦してみたいことがあれば、是非教えてください!』真理子さんどうですかね?真理子さんは1年前の女子未来大学5月にご登壇されて以来のご登壇で、その間にお子さんも生まれたかと思うんですけれども、そのあたりどうですかね?



猪熊:今子供が0歳11か月になったばっかりなんですけど、4月の認可保育園は全部落ちて待機児童になってたんですね。さっきもちょっとお話ししたみたいに、私自身の中でもすごく迷いがあって、妊娠・出産してすぐぐらいは本当に今まで通り働きたい、だから母とか家族、主人の手とかを借りて、一時保育とかもバンバン預けて今まで通り働ける環境を作ろうって思ってたんですけど、まぁ生まれたみたら子供はすごく可愛いし、子供にとって母親って自分しかいないのかなって思ったときに、自分がやっぱり面倒をみたほうがいいのかな、専業主婦になったほうがいいのかな、って思った時期とかもあって。



青山:へぇー!!そうなんですね!



猪熊:今結局どうしてるかっていうと、企業指導型保育園っていう企業が提携して国から補助金をもらってやっている保育園があって、そこに結局入れてうちの子は今週から行き始めたんです。専業主婦になったほうがいいかなまで考えて、なぜ保育園に預けるって選択肢になったかというと、結局私も仕事を全くしないっていうわけにはいかなくて仕事をしなくてはいけないことはたくさんあるんで、やらなきゃいけないときにやっぱり家にいても、仕事しながら家事もしながら子供を見てても、結構中途半端になるなって思ったんです。


あとどうしても私は保育のスペシャリストじゃないので、子供がどんどん成長するのに合わせて適切な刺激を与えられるかというと、なかなかそういうのはプロじゃないので難しいなって思ったときに、やっぱり子供にとっても私にとっても幸せなバランスっていうのを探していかなくてはいけない。そこで選択肢のひとつにあがりました。


企業主導型保育園って結構預けられる時間も自由で、私の場合自営業なんで、例えば8時半~17時半のフルタイムでも8時半~17時半預けなくても良くて、今日は午後から会議がないってなったら、9時半に連れて行って12時半に迎えに行ってもいいんですよ。今日ちょっと夜まで会議があるって日は20時に迎えに行ってもいいんです。お勤めの人だと働かなきゃいけない時間が決まってたりするんかもしれないですけど、テレワークだったら自由な部分もあるかと思うので、そういうところは結構フレキシブルに対応してくれる。認可だとフルタイムで点数を出して預けているのに12時半とか14時半とかに迎えに行くってやりづらいと思うのですが。


こういう意味で、今って知ればいろんな選択肢があるので、知って選んで作るって結構大事だと思います。まず自分の気持ちを知ることは大事だし、どういう子育て環境とかプライベートの環境があるのか、大事にしたい環境を両立できる選択肢が本当にないのかって探すのも大事だし、それがもしあった場合にそれを作っていくっていうのもすごく大事だなっていう風に思っています。


保育園に預けると罪悪感を感じてしまう女性ってすごくたくさんいるんですけど全然そういうことないと思っていて、いろんな大人に触れていろんな刺激を感じて、子供同士の社会もありますし、でも一緒にいるときは親としての愛情をちゃんと十分に注げば、子供にとっては幸せなんじゃないかなっていう風に私は思っています。まぁそこまで思えるようになるまですごく紆余曲折はありました。



青山:私たちからしてもすごく完璧そうな真理子さんでも、悩みはあるんだなってすごく分かります。ありがとうございます。



猪熊:ありがとうございます。



青山:美保さんはどうですかね?



赤坂:私、一人目の二人目が結構両極端だったんです。



青山:そうなんですか?!



赤坂:もしかして参考になるかもしれないのでお話しすると、一人目が今10歳だから10年前で、そのときは本当に真理子さんのおっしゃってた以上に、おそらく真理子さんと違って一般企業に勤めていたからもあって、9時~17時と言わず20時とか21時くらいまで仕事している人と同じように働き、パフォーマンスを出し続けなければいけないと意気込んで頑張っちゃっていました。(笑)


要は、10年前は、いかに出産や子育てをブランクにしないかということばかりに囚われていました。幸い京都にUターンしたために祖父母になど家族に子供をいつでも預かってもらえる環境だったので、海外出張で月の半分はインドネシアに行ってるような時もありました。その結果、子供がすごく祖父母に懐きました。今でも、週末は家よりも祖父母の所に行きたいって言ったり楽しくやっています。


二人目出産してからも企業勤務だったんですけれども、その5年後だったので、子育てをブランクにはしたくない気持ちはあるけれども、子供と離れて働く貴重な時間なので、もっと効率よく、密度高く働けないかと更に考えはじめました。これは、子供が出来たからこそ見えてきたのではないかと思い、このような、子育て中だからこその視点を世の中に活かすことが自分の役目なんじゃないかとなんとなく思うようになりました。


子供の預け先は、一人目は祖父母による家庭内保育、二人目は保育園と、いろいろなケースを体験していますが、どちらも後悔したことはなく、なるようになるなと思うのと、それ以上に、むしろ自分が学んでると思います。あまり両立のためのアドバイスじゃないんですけど、子育てを通じて、自分でコントロールできないことにぶち当たったり紆余曲折を経て、そこから自分が一番学んでいると思います。



青山:そうですよね。仕事とプライベートを両立しなくちゃいけないみたいな形で身動きができなくなってもどうかと思うので、紆余曲折ありながら成り立っていくものなのかなってお二人の話を聞いて感じました。ありがとうございます。


<後編に続く>