*開催レポート*ママ&いつかママになりたい女性たちのWomen Future Session
~ママが輝ける社会について考えよう~<書き起こし前編>

今回は、これまで女子未来大学に多く寄せられていた『女子未来大学でママ向けの授業も開催して欲しい!』という声にお応えして、様々な悩みを抱えているママたちやこれからママになりたい女性たちに向けて、課題や不安を解消する様々なヒントを提示するためのフューチャーセッションを行いました。

第一部では、やりたいことをカタチにしているママたちと、子育てとキャリアへの視点を持った保育のスペシャリストをゲストスピーカーとしてお呼びしてのパネルディスカッション、第二部では参加者の皆様からの質問にゲストスピーカーの皆さんにお答え頂くワークショップを行いました。

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第一部 パネルディスカッション「ママになっても、仕事も育児も自分らしく輝きたい!ママが輝ける社会と未来について考えよう!」

猪熊 みなさんこんにちは。土曜日にありがとうございます。今日実際、お子さんいらっしゃる方ってどれくらいいらっしゃいますか?
意外と少ないかな。本日お越し頂いた皆さんは、お子さんはいない方の方が多いみたいですね。通常の女子未来大学にお越し頂く方もその方(お子さんがいない方の方)が多いですね。

では早速、第一部のパネルディスカッションに入っていきたいと思います。まずゲストの4名の方をお迎えしたいと思います。よろしくお願いいたします。

今回のパネルディスカッションですけれども、ママになっても輝ける未来について考えようということで、実際にお子さんがいらっしゃる女性が3名と保育士をしながら会社を経営している女性1名をゲストにお迎えしています。

ファシリテーターとして、私自身の自己紹介を先にさせていただきますと、株式会社OMOYAという会社を経営しております猪熊真理子と申します。改めましてよろしくお願いいたします。私は東京女子大で心理学を学んでいて、その中で女性の自信形成に興味を持って、女性支援の活動を10年くらい学生時代から続けています。キャリアとしては、リクルートに新卒として入りまして、ずっと女性消費マーケットの経営戦略とか企画マーケティングとかブランディングをやっておりまして、そこから独立して作った会社が株式会社OMOYAという会社で今3年目を迎える会社となっております。女子未来大学は、駒崎と共に、1年半前から一緒に運営しております。

では、ゲストスピーカーのプロフィールに入りたいなと思います。まず、秋庭麻衣さんからお願いします。

秋庭 秋庭と申します。株式会社Lifull FaMという会社の代表をしております。簡単に経歴なんですけれども、HOMESという不動産情報サイトを運営しているネクストという会社に新卒で入社して、営業をしてたんですけれども、なんと1年目で結婚、妊娠してしまいまして、早くに子供を産みました。そこからのキャリアは11年くらいですね。子育てしながら時短勤務等をして働いてきました。

主に人事で子育て支援制度を作ったりとか、採用とか組織開発などを一通りやって、時短のまま管理職になりました。その後、社内のビジネスコンテストを利用して、ネクストの100%子会社として現在の会社Lifull FaMを立ち上げています。

今やっていることは、家族で子育てをシェアするアプリをやっています。何でこういうサービスをやっているかといいますと、私がすごく解決したいなと思っているのは、ママの子育てと仕事を両立していく中での精神的な葛藤なんですね。やっぱり仕事をしていく中でも子育てをしていく中でも、色々なジレンマを感じることが多かったです。世の中的にも出産2年後の女性の就業継続率は24%って言われていて、非常に少ない。なので、ほとんどの人が辞めてしまっているという状況になっています。一方で、男性の家事育児の1日平均は日本はすごく少なくて69分って言われているんですね。その辺のママのジレンマを解決するためにパパを巻き込みたいなと思って作ったのが今のアプリになります。

パパとママになると、コミュニケーションが希薄になっちゃったりして、パパの当事者意識が下がっていってしまうので、この辺の情報共有をしてパパをもっと育児に巻き込むツールを作りたいと思って運営しています。今日はよろしくお願いします。

猪熊 次は星山さん、お願いします。

星山 みなさん、こんにちは。星山と申します。現在、自己分析を行うことなどを中心としておりますキャリアデザインスクールがあるんですが、そちらの講師として働いております。私生活では、もうすぐ2歳になる娘の母をしております。

経歴をお伝えさせていただきますと、日本航空で国内線の客室乗務員として業務したのちに、リクルートでゼクシィの営業担当をしておりました。自身の産休、育休中にノイローゼになるかと思うくらい、今後のキャリアについて悩みまして、自分自身が悩んだということもあって、女性のライフとかキャリアの支援に携わりたいなという風に強く思うようになりました。それを経て、現職のスクールで講師をして、年間大体300人くらいのサポートをして、最近ちょこちょこママさんも増えてきてサポートをさせていただいています。

我究館は、今年で25周年目の老舗のキャリアデザインスクールです。自己分析を主に行っていくんですけれども、特徴としましては、単に面接だったり、書類の作成の指導をするっていうよりも、一度しかない人生においてどうしたらハッピーに過ごせるのかというところを自分の強みだとか弱みだったりとか自分ってどういう価値観を持っているのかというところに向き合っていただきながら考えてもらうような講座を用意しております。

今日はママさんもちらちらいらっしゃるということなので、私も現在子育て奮闘中で偉そうなこと言ってますけれども、ものすごく葛藤しながら今現在も働いている最中です。まさにイヤイヤ期の娘が動き回っているんですけれども、みなさんといろんな情報をシェアしながら楽しく過ごしていきたいなと思っております。本日はよろしくお願いいたします。

母里 株式会社hirondelleの母里比呂子と申します。よろしくお願いします。私のプロフィールからお伝えさせて頂きますと、2008年に日系の航空会社の国際線の客室乗務員として入社しました。そこに約3年勤めた後にリクルートに転職し、美容業界の広告の企画営業として勤務していました。その2年後に結婚してすぐに子供を授かり、専業主婦になりました。

リクルートで働いている時はお客様との打ち合わせなどで、朝早くから夜遅くまで働き、その生活に慣れていた自分がいて、いきなり専業主婦になり、社会からの断絶感を味わっていたときにOMOYA代表の真理子さんと出会いました。

産後半年が過ぎてから、株式会社OMOYAで子連れで働く事となりました。その1年後に今の会社hirondelleを設立しました。hirondelleという名前は、フランス語でツバメという意味がありまして、ヨーロッパでは昔からツバメは幸せを運ぶ鳥として大変親しまれていて、hirondelleを使う事によって、女性たち、ママや子供がハッピーになってほしいという思いを込めて作りました。

hirondelleの特徴としては、自分がアトピーとセンシティブな肌で長年悩んできたというのもあったので、お肌の弱い方だったり、妊娠線ケアだったり、子育て中のママの時短コスメとして使えるもの、そして赤ちゃんも一緒に使えるものということで無添加スキンケアブランドを立ち上げました。国際線CA時代も機内は乾燥がひどく、乾燥からくる肌荒れと女性社会なので人間関係などに悩んで、肌に出てしまうこともたびたびあり、地上に降りても、過酷な勤務体型で肌荒れをし、さらにマタニティー期や産後の肌荒れで悩んできたというのもあって自分自身いろいろなコスメを試して今のオイルに出会いました。

ママさんの声としても「出産を機に肌質が変わりましたよ」だったり「何を使ったら良いんだろう」という不安だったり、赤ちゃんは本当に繊細で敏感な肌なので、本当に安心できるものを使いたいという思いが多くのママさんにはあるので、いろんなオイルについて産婦人科の先生にご相談しましたが、高品質で赤ちゃんにも敏感肌にも使えるスクワランオイルに注目して、こちらを販売することになり今に至ります。

小笠原 初めまして。こんにちは。私は、まだ出産も結婚もしていないのですが、社会人をしたのち、保育士を経験して、今起業しています。今はいわゆる普通の保育園には勤めていないんですけれども、保育士って保育園にいなくてもできるよなーと思っていて会社を作りました。

もともとは福祉の学部で学んでいて、みんなが豊かな社会とか幸せな社会ってなんだろうなということを考えていました。就職の時に保育士になるか悩みましたが、一旦社会人をやろうと思い、会社員になりました。でも、やっぱり子供たちの世界に触れていたい思って保育士になりました。その時に、子供達って”すでにある物”で遊んでいて、とても豊かだなと思って、それを今度社会に伝えたいなと思って会社を作っています。ネガティブな課題がたくさんある中で、子供にとって本当に良いことってなんなのかということのを保育士として社会を巻き込みながら考えたいなと思って、保育士が社会に出たらどうなるかということを実験しています。

具体的には、保育士の支援ツールだったり、店舗を使って販売体験だったり色々仕事があります。コンサルをしているのですけれども、子供に関わらないことは一つもなくて、いろんな企業さんとコラボを元に事業を展開しています。て、自分たちでも自主事業としては0、1、2歳の親子が子連れで子育てを学びに来る場として10回卒園型の「おやこ保育園」をやっています。それがさらに反響を呼んで、卒園して戻って来る場所が欲しいということでインターネット上にオンラインサロンを作って「ほうかご保育園」を運営して、大体40弱ぐらいのご家族が所属されています。保育士の可能性を企業とコラボしてより多くのママたち、子どもたちの育ちに関与していくということをしています。よろしくお願いします。

女性が仕事か子育てかしか選べないのはどうなんだろう

猪熊  こちらの四人を迎えてパネルディスカッションを行っていきたいなと思います。
まず、ご自身の今や今までについて聞きたいなと思うんですけれども、今回たまたま起業されている方が3人いて、全然タイプが違って、実際お勤めしている中からスピンアウトという形で起業された秋庭さんだとか、お勤めのまま転職されたりだとか、独立して起業したママさんだとか、今はママじゃないけどいろんなママを知っていながら子供のことをメインに独立した女性がいるんですけど。
四人の女性がどういう風なキャリアを描いてきたのかっていうのを紐解いていきたいなとと思います。まずどうやって今の仕事にたどり着いたのかというのを聞いていきたいなと思うんですけれども、たどり着くまでのプロセス、経緯っていうのをお話しいただければなって思っています。では星山さんからお願いします。

星山 私は客室乗務員を経てそのあとリクルートで働いてまして、結構健康な方の妊婦だったので、産休入るギリギリまで営業してっていうのを繰り返しながら仕事をしていて、妊婦の時は、そこまで不安にならなかったんですよね。ですが、産後に度々体調を崩すことがあったり、思ってた以上に子育てが大変だなと思うことがありまして。

私は日本で子供を産みたかったのですが、主人が海外のMBAに行っていて離れてたっていうのもあったんですけど、子育ても初めて大変だし、旦那さんも離れているし、仕事に対してもいろんな不安や葛藤がありまして、自分がどうやって生きていきたいのかなっていうのを改めて、考えるようになったんですね。

話が戻るんですけれども、もともと新卒の時に学生として我究館に通って、そこで自己分析をしまくって、自分の行きたい道ってどこだろうなっていうのを考えた時のことを思い出して、もう一度当時の古くなった本をひっぱり出してきてどうやって生きていきたいかなと考えた時に、同じように悩んでいる方もいらっしゃるんじゃないかなとか、いろんな働き方だったりとかいろんな幸せの形がある中で、それを見つけ出していけるような場を提供できたら良いなっていうのがきっかけとなりまして、リクルートを退社して、ご縁あって今のスクールで講師をすることになりました。

猪熊 秋庭さんは今の仕事にたどり着くまではどうでしたか?

秋庭 私は育休中に思ったことが今の仕事に生かされているんですけれども、私が育休を取った時って、今は800人くらいの会社なんですが、当時は100人いかないくらいのベンチャーのITだったんですね。なので初の育休取得者ということで、復帰する時にすごく不安で、ITベンチャーでものすごく忙しく働いていたし、その他に仕事と育児を両立しているロールモデルもいない、子育てが思った以上に大変で、あと子どもが可愛すぎて離れられない、というのもあって、復帰して仕事と子育て両立できるかなってすごい不安だったんです。

うちの会社にはロールモデルがいないので、他の人に聞いてみようと思って聞いたところ、大変でやめてしまっているママってたくさんいるんだっていうことを知ったんですね。

その時になんか変だなっていう違和感があって、子育てすることって次世代を育てることであって、社会にプラスになることだし、女性が働くことも社会にとってプラスになることで、そのプラス二つを両立させようとしようとしている人がすごくマイナスな状況になってしまうって変じゃない?って単純に思ったんです。

そのプラス二つを両立している人をもっと増やしていけば世の中ってもっと良くなるのになって。じゃあそこで大変よねと愚痴を言うことはできるんだけど、それで終わらせずに今こういう世の中になって自分が不満に思うんだったら自分で変えていきたいなと思ったのが、今の仕事と子育てを両立させたいっていう思いに繋がっています。

猪熊 ご自身の経験の負から新しい事業に転換するってなかなかできることじゃないと思うんですけど、何か意識していたことはあるんですか?

秋庭 変だから変えたいなと思ったし、当時ベンチャーだったっていうのもあって、会社の制度とかも当然変えられるだろうと思っていました。

いきなり社会を変えるのは遠いけど、まずは育休第1号で会社への恩返しにもなるし、子育ての支援制度を作って、会社を子育てと仕事を両立できる会社にしよう。そうすることによって、自分の身の回りの人にも価値が届けられるし、自分にとっても経験とかスキルがたまる。そのスキルが溜まった先に世の中に何かしらの事業として支援しようとぼんやり思っていたぐらいです。

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猪熊 秋庭さんらしいですね。母里さん、いかがですか。

母里 私はリクルートを退職し、結婚し、結婚した後の転職先がほぼ決まっていてたんですけど、結婚式の3日前に妊娠が発覚して、そこで転職をやめてそのまま専業主婦になりました。

なので、本当に社会からの断絶感をすごく味わって、子供を授かって幸せだけれども、自分が諦めなければならないことがいっぱいありすぎて、すごく辛いマタニティー生活を送っていて、そこで出会ったのが真理子さんでした。それで、妊婦の時にやれることは限られているので、まずは資格を取ろうというところからベビーマッサージの資格をとって、出産後もベビーマッサージの講師を渋谷区の支援センターでしていましたが、その時は支援センターの方が子供を連れてきても良いよってお話だったのでできましたが、社会にもっと貢献したいなという気持ちが高まっていきました。

でもできれば「子供といる時間を大切にしながら働きたいな」という想いがあって、再度また猪熊さんにアポをとって相談したら、「じゃあうちで子連れで働けば良いじゃん!」と一言。そんな言葉が出ると思わなかったので、目から鱗が落ちるくらいの思いでした。

猪熊 生後半年から1歳半までの赤ちゃんを連れてきて。赤ちゃんがいる環境ってすごくカオスなんですよ。カオスなんですけど、可愛いんですよね。

だから仕事している時に這いずり回ってみたり、お茶をこぼしてみたりするんですけど。母里さんはリクルートでも営業で賞を取るような本当に活躍している女性で、でも子供ができて子供といる時間を優先したいと思ったら、完全に休むか、完全に預けて働くかしか選択肢がないのはどうなんだろうっていうことを思って、一緒に働くようになりましたね。

母里 それがきっかけで1年間一緒に子連れで働く経験ができたおかげで、自分でも子連れで働ける自信と、OMOYAで働く事によって自分のやりたいことがどんどん増えていきました。

真理子さんはいろいろヒアリングしてくださる方なので、自分の想いが素直に話せたり、自分の想いをカタチにしたいと思うようになって、娘にもより母の背中を見せて働きたいなという思いがあって、相談をして独立することになりました。

猪熊 母里さんもすごいナチュラルな感じですよね。一足飛びに起業したいというのではなくて、ちょっとずつ自信をつけて、ちょっとずつ次のステップを考えて、それを実現していったっていう感じですね。
小笠原さんの場合もうちょっと変わっていて、保育士の中で独立して会社を起業する人ってすごい少ないと思うんですけれども、小笠原さんいかがでしょうか。

小笠原 私は、ママたちが朝来て大急ぎで会社に行き、大急ぎで帰ってきて「ありがとうございました!」って帰っていく日常を保育士という立場から見ていて、みんなそんなに働かなきゃいけないのかー、って思っていました。

1年目は保育士の業務で余裕がなかったんですけど、冷静に考えて6時に迎えに来て買い物して、ご飯作って、旦那さんが帰ってきて、話して、いつ寝てるんだろうみたいな。なんでこんなに働かなきゃいけないのかなっていうのはすごく疑問でした。

さらに、いろんな育児相談を受けて、「うちの子はこれでいいのかしら」「他の子はできているのに」って心配している人が多くて、これだと頭休まらないよなってすごく思ってました。長い時間一緒にいてもお母さんがストレスを抱えていたら子どもとの時間は短時間の方が良かったりもするし、時間数じゃなくて本当に密度だったりするんですけど、それを言うと「え、そうなんですか」って感じで。そういうケアをしていかないでお母さんたちが潰れたら結局家族の中にマイナスのオーラがでてしまって、その影響は子供たちに全部いくんですよね。子供たちもストレスを感じているなと現場で感じていました。

自分のクラスだけではなく、いろいろお母さんたちの話を聞きたいなと思って、asobi基地(小笠原さんが運営する子育て支援コミュニティ)っていうのを作ってやってみたら、三回目くらいに60人くらい知らない人が来るわけですね。

これだけ来るのってなんだろうって思いながら続けてたら、企業さんから問い合わせがきて、マーケティングの話やイベント企画の話などが来た。このタイミングだと思って、会社として新しい保育園以外の場所だったり、サービスができるんじゃないかっていうのを感じたので、会社を作りました。今3期目が終わるというところまできたので、やっぱりニーズはあるなと思いました。

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猪熊 自分が子供を持ってから子供の教育のために事業をやりたいとかメディアをやりたいという方はいると思うんですけど、まだご自身の子どもがいない状況で子どものために何かしたいと思うようになったのは、なんでなんですか?

小笠原 私は社会の中にもっと子どもがいれば良いと思うし、女子大生と喋ると子供と関わったことがないから怖いとか、キャリアを積みたいから子供はいらないっていう選択をしているのが結構ショックで。関わったことがないのにそうやって決めてしまっている。いきなりどこかのタイミングで子どもが欲しくなった時にどうするんだろうって。

私自身子供と一緒に過ごす中で多くのことを学びました。1歳児クラスの担当をしている時には、15人のこどもたちを見ていました。なりたての時には正直、早くご飯食べれば良いのになと思ったこともありましたが、でも待てよって。それって大人の時間の押し付けになるのかもしれない。そもそも食べていることになぜ喜びを感じれないんだろうと。

散歩してても、子どもがタンポポ一つ美しいと教えてくれるっていう素晴らしい毎日がある。なぜ社会においてこどもは、マイナスなことを生み出す人たちのように思っちゃうんだろうと気づいた時に、大人たちは子供からもっと学ぶことがあるんだから、それを学んでもらえればもっと違うキャリアの選択ができるのかなって感じたので、子供視点でちょっと待ったをかけたいなと。

猪熊 ある意味、子どもの代弁者みたいなところが小笠原さんの役割かなと思ったりしますね。

子どもの成長は近くで見ていたいから、子育てしながら働きたい

猪熊 次は、キャリア選択の決断のポイントをお教えていただきたいのですが、妊娠とかって予期せぬタイミングでできることもあれば、計画的にできることもあるし、自分の意思だけでどうにでもなるものではないと思うんですけれども、そういう時にキャリア選択で、何を大事にしたいか。

例えば子供との時間を大切にしたいだとか、キャリアを大事にしたいとか、働く中でもこういうことを大事にしたいとかいろいろあると思うんですけど、そのキャリア選択の決断のポイントを一言ずつくらいいただきたいなと思います。秋庭さんから聞こうかな。

秋庭 「欲張り」。子供との時間も大切にしたいし、キャリアも絶対諦めない。

復帰した時に最初上司に目標設定面談っていうのがあって、上司が気を遣って「子供もできたし、しばらくは今の等級のまま、キャリアアップしていかなくってもしょうがないよね」と優しい言い方で言われたんですが、その時に「何言ってるの?」と思って。

私が言ってからなら良いけど、言ってもないのに決めつけられて、会社は、能力と成果で謳っていたので、時間は関係ないじゃんって思っていたんですね。その時に子供との時間を削らず、キャリアを諦めない。短い時間で成果を出すっていうことをすごく決意しました。

猪熊 素晴らしい、なかなかそう決め切れるっていうのもないような気がするんですけど。

秋庭 子供も可愛すぎたし、仕事もやってると楽しくなっちゃう。結果がついてきてほしいみたいな。

猪熊 そのために、欲張るっていう意味でいうとどういう努力をしましたか。何か捨てたものがあったりとか、自分が努力をして叶えたものってありますか。

秋庭 仕事の面ではすごく努力をしたと思います。9時〜16時で働いていたので、16時とかあっという間に来ちゃうんですよね。そのためにトイレに行くのも我慢して、ランチも食べずに働いていました。

あと、なるべく家や電車の中でできることはやっていく。頭の中で考える作業は会社に行かなくてもできるので、考えておいて会社に着いたらその手順でやっていくとか考えていたパワポのイメージを落とすような感じですね。あと、これは良いのか悪いのかわからないですけど、メンバーとの相談とか電話でカバーできるところはしてましたね。これは会社のサポートがあったからできた話なんですけど、残業は基本しない、出張もしないようにしてました。

猪熊 それは要望してですか?

秋庭 そうですね。ただ働ける部分に関しては、めちゃくちゃ精一杯やりますっていう姿勢を取ってました。

猪熊 多分すごく努力家でもあるんですけど、ご自身の性格的にもそうした方が納得させられるんでしょうね。星山さんいかがですか。

星山 私は、やっぱり子供との時間も大切にしたいなという思いがすごく芽生えたので、子供との時間を大切にしながら、かつ自分の強みを生かしていけるような仕事がしたいなと思いました。

子供との時間を大切にしたいなと思うきっかけとしては、私の実家の母が保育士をしてまして、家で小さな保育ルームを経営してるんですね。ずっと結婚する前からそこに預けられた子供たちと遊ぶ経験があって、1ヶ月くらい空けて久々に会うとものすごく大きくなっていて喋れるようになってたりとか走れるようになってたりとか、成長がすさまじく速いなと感じていて、その一つ一つをしっかり目に焼き付けたいなと昔からなんとなく思っていたので、子供との時間を大切にしたいなと思っていました。

これまでの20代の仕事を振り返ると、基本的に自分のできないこととか、苦手とすることを補っていくための修行だと思いながらやってたんですが、改めて、子どもの時間を大切にしたいしなと考えた時に、苦手を克服するっていうことだけではなく、少しでも自分のできることだったり、これだったら生き生きと頑張れるかもっていうことを仕事にしながらできるだけ短い時間の中で発揮できる仕事ってないかなって思った時に、何が得意なんだろうとか、何だったらできるのかなっていうことを考えて、考えた結果そんなスペシャルな能力とかは特にないんですけれども、営業時代にお客様と深く関わるということを大切にしてきまして、世間話とか、組織に関する新人の悩みだったりを聞くのが好きだったので、人の人生を聞き入れる仕事を自分にはできるんじゃないかと思ったのがきっかけだと思います。

猪熊 子供との時間を大切にしたいから短い時間で成果を出したいというところは秋庭さんと一緒だと思うんですけれども、タイプがまた違って、その自分が好きなこととか自分の強みだったらより短い時間で成果を出せるんじゃないかと思って、それを探したっていうのが星山さんのケースですね。母里さんはいかがですか。

母里 私もお二人と同じで子供は本当に可愛くてしょうがなくて、長い時間一緒にいたいし、成長を近くで見ていたいと思ったので、やっぱり子育てをしっかりしながら働きたいっていう軸で、それを叶えられる場所がOMOYAだったという感じですね

猪熊 自分で探しに行ったパターンがお二方ですよね。今の自社の中を変えて、自社の中で自分のポジションを作りに行くのが秋庭さんのケースに近いのかなと思います。小笠原さんの場合どうですか?

小笠原 難しい質問ですけど、やりたいことをやろうと思ったら、できる場所がなかったから作ったって感じですかね。 

猪熊 「やりたいことを仕事にしたい」というのがどちらかというとキャリアの軸に近いですか。

小笠原 そうですね。保育園しか働く場所がなくて、保育士としてもっと社会に出たかった。枠に収まれなかったので。

猪熊 それも性格的なところがあるのかもしれませんね。例えば、いらっしゃっている方の中で、子供がいらっしゃらない方が多いと思うんですけれども、子供を産んで働いているイメージがないっていう方はどれくらいいらっしゃいますか?

猪熊  2割くらいですかね。子供を産んでも働けそうなイメージがある、もしくはあまり直近のニーズではないので想像がつかない方が多いのかな。
あまりリアルじゃないのかもしれないですね。子供が生まれると女性の人生って大きく変わると言われたりするんですけど、子供が近くにいないと、子供を持ってみるまでわからないというのはあるのかもしれないですね。

短い時間でも子どものためだけの時間をもつことが大事

猪熊 ここから、よりリアルな話をお聞きしたいので、仕事と育児を両立するための時間の使い方を聞こうと思います。
それぞれの1日を聞きながら両立するために工夫しているポイントとか、こういう所をすごく悩んだとかあればお聞かせいただきたいなと思うんですけれども。秋庭さんから聞いても良いですか?

秋庭 うちは娘が小6なので、もう2、3歳の小さい子の悩みとは違って、今中学受験という悩みを抱えています。塾に通っているので、塾は16時から20時半とかなんですね。お弁当を途中で食べるんですけど、それを朝作って、冷蔵庫に入れておくか、会社を起こしてから自分の時間が自由にやりくりできるので、16時とか17時に帰ってから作って送り出す場合もあります。

猪熊 小1の壁とかありました?12歳になる迄ってどういう波があるんですか?

秋庭 一番大変だったのが復帰後、2年ぐらいだったかな。保育園に行ってからびっくりするくらい風邪をもらってきてしょっちゅう休むっていう。

猪熊 しかもイヤイヤ期も重なるっていう。

秋庭 その後、リズムがつかめてきて、やっぱり小学校に入ったら小1の壁ってあって、今まで保育園はなんて素晴らしい仕組みだったんだって。遅くまで預かってくれるし。学童になると6時とかまでなので、そこまでには帰ってこなくちゃいけないし、そこから子供の宿題を見なくちゃいけないとか。子供も慣れない学校で学童までいっちゃうとすごい疲れちゃって、夜体調が悪くなりがちだったりとか。でも、3年生くらいからは劇的に楽になりました。勝手に遊びに行ったりするので、今は逆に進学の悩みとかお友達関係の悩みとかだんだん子育ての悩みも変化していくかなと思います。

猪熊 星山さんの1日は?みなさん6時くらいに起きるんですね。

星山 その分寝るのが早いです。娘が電気を消さないと絶対寝るモードに入らないので、家の電気を全部消して。それでも徘徊している状態なので。6時にはなるべく起きて、ご飯の用意を簡単にして、ここで家事をわーっとやって主人と娘を起こして、今ちょうどイヤイヤ期でご飯を食べるのもイヤイヤで、服を着るのもイヤイヤなのでなるべく前倒しに、早目に起こして、7時から家を出るまでの時間が戦争になっているかなと思います。

保育園は担当を作って、主人に連れて行ってもらうということに最近なりました。ただやってって言うのではなく、パパとの時間が大切だよねっていうことでコミュニケーションをとるための一環としてというにして二人で仲良く通っています。

仕事のあとに娘を迎えに行って、ご飯を食べるのもイヤイヤって感じなんですけどで、疲れててもできるだけ遊ぶ時間を持ちたいなと思って、入浴とかも遊びながらで意外に楽しくってずっと遊んじゃいます。寝かしつけは希望で8時にしてるんですけど、うまくいけばそういう日もあるって感じで、正直うまくいってなくて、ヤダヤダ寝たくないみたいな、エネルギーが有り余っているので、なるべく23時より前には寝ますけど強制的に電気を消してみたいな感じです。鬼が出てくるアプリがあるので、鬼さんが来るよって寝かしつけるようにしてます。

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猪熊 母里さんの1日は?

母里 6時半に起床して、娘の身支度、家事、朝食を作って、私は小売りをしているので、梱包作業、配送作業をしたりして、娘が「おかあさんといっしょ」を見ているのでその間にささっとやってしまう感じです。9時に自宅を出て子連れで打ち合わせに行くこが多いんですが、そのあとお昼を食べて、打ち合わせに行って、時間があったら梱包作業して配送して、15時からは娘の時間として決めていて、公園に行ったり、最近はボーネルンドに連れて行ってます。17時から家事をして18時か18時半には夕食を一緒に食べて、お風呂に入って、20時か21時には寝かせているっていう状況です。その後、主人が帰ってくることが多いので、主人とのコミュニケーションの時間も大切にしています。

猪熊 一人で働いている時って、何かに追われるっていうより、ある程度コントロール可能な感じに進んでいったりとか何か予期せぬことが起こっても、ある程度自分で対応できる範囲が大きいと思うんですけど。子どもがいると、自分以外のところで想定外のことが起きるので、コントロールするのは難しいというか、コントロールしようとすること自体が不可能な中でどうしていくのか、というのが大切なのだなと思いながら聞いていました。小笠原さんの考える子育てをする1日としてどう過ごしていくのが良いと思いますか?

小笠原 時間って絶対的に足りないんです。また、子供との時間を取りたいから自分の時間が減るんですけど、子供との相談を受けて言うのが、本当に「15分でも〜〜しながらをやめてください」っていうのをよく言います。

本当に子供って自分のためだけに時間を使われているかっていうのがすごく試してくるんですよ。例えば、私たちで考えると、彼氏との関係性で何かしながら話を聞かれるとすごく腹がたつじゃないですか。なので、ちゃんと話を聞くとか遊ぶとか、今はあなたのためだけに時間を作ってるよっていうのが相手に伝わらないと子供たちもいろいろなことにチャレンジできないんですね。

発達心理学でも心の安心基地を大切にというのがあります。外で冒険してほしいならば、まずお母さんが見えなくても安心して外に出ていけるような関係性を作らなきゃいけない。0、1、2歳の時期はとても大切で、その間に濃い時間を心がけてほしいなと思うところですね。

後は意図的に余白を作らないと絶対的にどっかでずれてくるので、そういうのがストレスになってきます。早く寝てって思うと絶対寝ないです。急かされている方はわかるので、なんか不安になって寝なかったり。なので、余白の作り方とか自分がリフレッシュするために旦那さんに協力してもらうとかそれはすごく重要だなと思います。

猪熊 心の余白ってことですね。母親として、女性側の心の余白。

小笠原 そうですね。子供を持つ前から自分が何をした時にリラックスするかとか、海、山を見に行くのが好きだったら子連れで行くとか。自分のことをいかに知っておくかというのは大事だなと思います。

開催レポート(後編)につづく