*開催レポート* 4/28 SHElikes・SHEworksファウンダーと女子未来大学ファウンダーが語る 今女性に支持されるコミュニティマネジメントとは?<書き起こし・後編>

今回の授業は、21世紀を生きる女性達のためのレッスンクラブ「SHElikes(シーライクス)」と女性のためのコワーキングスペース「SHEworks(シーワークス)」を経営している中山 紗彩さんと福田 恵里さんをお迎えし、「女子未来大学」ファウンダーの猪熊真理子と駒崎クララとともに4人で、女子に支持されるコミュニティマネジメントをテーマにトークセッション形式で語りました。その様子を3回に分けてお届けします。
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「ゆるふわスパルタ」なコミュニティ作り

福田:コミュニティをマネジメントする際に気をつけていることは、女性限定でコミュニティということで安心感だったり、ここにいるとなんでも話せるというそういう雰囲気を作りたいということで土足厳禁にしています。家のような感覚でカーペットとかに寝転びがら仕事ができるような空間にしていて、すごく心理的障壁を下げるのに機能しているなと思っています。
運営側と参加者側の距離というのがコミュニティのエンゲージメントを高めていくのに重要だなと思っていて、運営、参加者と線を引くのではなくて、全員がフォローフォロワー型のピラミッド型の構図ではなく、球体型のコミュニティーとして相互に学びあったりできるコミュニティ作りを心がけているので、フラットに会員様とはタメ口で話すこともありますし、来ていただいた時に些細な変化を口に出して伝えてあげることで、この人は私のことをきちんと見てくれているとか、この人とは友達になれそうだなくらいの親近感を感じてもらうということがマネジメントというか一緒にコミュニティを作って上ですごく大事なことだなと思っています。

駒崎:客室乗務員をしている時に何かをしたいなと思った時の背中を押してもらう仲間ってすごく大事だったなと思っていて、例えば「私こういうことやりたいんだよね」って話をしたときに、「あーそれ難しいと思うよ。だってこういうことでこういうことがダメじゃん」みたいに言われるよりは、「それいいね。こういう風にしたらもしかしたらできるかもしれないし、こういう友達いるから紹介するね」って言われた方が、断然私が前に進めたんですね。
私自身もどういうことを今後していきたいかということを25歳くらいから4年くらいずっと悩んでいたんですけれども、その時に前向きな言葉をもらうってとても嬉しいし、寄り添ってもらえるというのがすごく嬉しかったので、私自身がコミュニティを作ることがあったとしたら、寄り添えるようなコミュニティにしたいなと思っていた時に、猪熊と会って、女子未来大学の構想を1年考えた時に私たちが教えるとかそういうのではなくて、一緒に寄り添って、悩みを聞きながら一緒に行きたい方向ってどっちだろうねとか考えられる場ができたら良いねっていうのが3人で共感できたんですよ。それで女子未来大学というのが同じ共感の上でスタートしたなと思っていて。

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私自身の会社の客室乗務員の方のコミュニティも同じようなコミュニティでありたいと思っていて、最低限のルールみたいなものを決めていて、「愚痴を言わない」、愚痴を言うのであればそれを最終的に提案に変えるようにみんなで話し合おうと言う風にしていたりだとか、あとは所属していることを自分の航空会社に知られたくないという人もいるので、聞いたことは絶対秘密にしましょうねとかこのコミュニティの中で悲しいことがあまり起きないようにしています。

福田:私がコミュニティ作りで持っているモットーが「ゆるふわスパルタ」なんですね。本当にこれに尽きるなと思っていて、ゆるふわで障壁下げて楽しそうって寄って来させて、実は中身めちゃくちゃ実があって、内容が濃いみたいなことがあると皆さんそのギャップに満足度感じてくださったりとかまた来たいと思ってくださったりするので、基本女性のコミュニティは「ゆるふわスパルタ」でいくのが良いかなと思っています。

女性たちの共感や所属意識を大事にすること

福田:所属意識のところで言うと、セミナー形式ってインプットだけになりがちな部分があるなと思っていて、我々はいつもチェックインの時間というか、最初に参加者の方々に自己紹介してもらうんですね。なんで今日ここに来たのかとか、レッスンで学びたいことっていうのを発信してもらって、その後に今日の感想を一人一人言ってもらっているんですけれども、自分自身の理解だったりとか、私こんなこと思ってたんだという気づきの場になるなと思っていて、私もイベントとか行くんですけれどもメモを取ることが目的になって、昨日イベント行ったけど何学んだかなみたいな感じで終わっちゃうこともあるので、記憶の定着とか理解力の向上というのでアウトプットの部分が大事だなと思っています。
その講座へのエンゲージメントだけじゃなくてSHEという場を好きになってもらうために毎月無料で交流会というのをしています。その時にSHEをもっと良くするにはどうしたら良いですかねというのを結構フラットに意見として募って聞くんですね。実は私ユーザーとしてこう思っていたんですとか、こうしたらもっと良くなると思うんですっていうのをいただいて、それを反映したりすると参加者の方々も嬉しいし、コミュニティの成長に寄与したんだと思っていただいてもっと愛していただけるかなというのを何度か繰り返して感じているので、そこが所属意識を高めていくポイントですかね。
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駒崎:うちの会社で気をつけている事は、その方の本当に何がしたいかというWANTSをずっと聞くっていうことを徹底していて、そのWANTSに対して私たちが何ができるかというのをずっと考えてるんですよ。例えば、彼女はデザインとか何かセンスを目に見えるものにするのがすごく得意なので、じゃあオフィスのデザインの仕事をうちの会社で請け負わせてくれませんかって言って、全部のリーダーを彼女にしてもらうとかCAをしながらそういうことをしてもらっています。ここにくれば自分の才能を伸ばしてくれるかもしれないと思って、みんなが来てくれるんですよ。来た方に対してWANTSを聞くというのをずっと繰り返してます。

猪熊:本当にいろんなやり方があるなと思っていて、いろんな女性コミュニティのリーダーの方とお会いしたりするんですけれども、私たちはコミュニティの中ですごく大事にしているのが、「自由意志」なんですよ。参加者の皆さんがどうされたいのかの自由意志がすごく大事で、私たちが提供する価値に対して、受け取られる皆さんが「どう反応するかに対しては全て委ねる」っていうスタンスで考えています。そこを変にコントロールしようとしてしまうと、フラストレーションを生んだり、コミュニティの本当の価値を小さくしてしまっているようなこともあるなと思うこともあるので、共感とかエンゲージメントを高めるっていうのは一筋縄ではいかなくて、時間もかかることだと思うんですけれども、コミュニティと関わって下さる方との関係性の中で循環しながら自然に近い形で回っていくということが一番サステナブルに継続的に続く形なのかなという風に思ってたりします。

女性の幸福の総量が最大化していくこと

猪熊:ここからは皆さんから頂いたご質問にお答えします。

質問:コミュニティを運営していて苦労したことや大変なことはありますか。

福田:失敗談でいうと、講師の方とのリレーションシップの部分かなと思っていまして、30個運営するのに基本私一人でやっているんですね。一人一人の講師の方に密にコミュニケーションを取るというのがちょっと難しい時期があって、それを外部の方で言ってくださる機会があって、それを私の中で重く受けて止めて、そこからは講師の方にはサプライズでお返しするというかちょっとした気持ちの贈り物をお渡ししたりとか、お菓子をお渡ししたりとかそうするだけでも講師の方も大切にされてるなと感じてもらえると思うので、なぜあなたに依頼したのかというところを講師の方に伝えるのとちょっとしたサプライズを用意してあげるのが必要かなと思いました。

質問:今後運営されている事業をどう展開していきたいと考えていますか。10年20年続けたとしたらどうなりたいですか。

福田:関西出身なので、地方の東京との情報格差っていうのを感じていて、サンフランシスコに行って起業家の人たちに会って、東京出て来てスタートアップの人に会って感銘を受けて、私もそこに携わりたいという思いがあったので、地方だったりとか海外の人たちにもっと事業を広めていって人生に納得感を持てる人を増やしていきたいなと思っているので、5年とかで全国と海外へ拡大していきたいなと思います。

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猪熊:女性未来大学の未来は、一番遠いゴールは「女子未来大学がなくなること」を目指しています。それはどういうことかというと、私たちみたいな機会がなくても、すべての人がすべての事柄から学べたら、わざわざこういう学びの機会を提供する必要がなくなる。自分たちはコミュニティに自発的に繋がれるし、自分自身でコミュニティを作ることだってできるという女性たちが多くなれば、私たちはいらなくなるっていうのが最終的に目指しているゴールなんですね。なんですけど、それってすごく遠いし、葛藤もあることなんで、女性の幸福の総量が最大化していくことがゴールです。

一方で追い風の部分もあって、リカレント教育で社会人向けの場とか女性の学び直しの支援として国が予算を取っていたりだとか。昨年、沖縄で女子未来大学をやったんですけれども、地方でのニーズっていうのを結構感じています。地方の女性たちの中には、学びにきて泣きながら喜んでくださる方もいるんですね。自分たちに学びの機会も少ないし、サードプレイスみたいなコミュニティの場がなかなかなくて、地域の中で目線が近いので誰かが飛び抜けるとものすごく叩かれてしまう。だから第三者的なサードプレイスが必要でこういう場が欲しかったっていう方もいらっしゃったりして、地方での学びの場の提供をを地域のコミュニティの女性と上手く協力してやりたいなという思いはあります。